病院めぐり
千葉労災病院泌尿器科
柳 重行
pp.190
発行日 2001年2月20日
Published Date 2001/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413903152
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千葉労災病院は,昭和40年,京葉工業地帯をバックに労災医療をスローガンに10診療科と病床数300床をもって市原市辰巳台に開院し,現在では400床を有する地域の中核病院となっています。東京湾に面して,県庁所在地の千葉市の南に位置し,東京湾アクアラインの開通で京浜地区にも至近距離の地にあります。また,サッカー"Jリーグ"のJEF市原の本拠地でもあります。
泌尿器科は開院当初より発足し,前任の並木徳重郎部長が千葉大学より着任以来,当時急速に発展した近代工業に相応して発生した多くの脊髄損傷患者の尿路管理にそのエネルギーが注がれ,急性期の尿路管理法の基礎が確立されました。平成7年には開院30周年を迎え,増改築工事も同時に竣工し,患者の入院生活スペースの拡大,最新検査・治療機器の導入により近代的病院に生まれ変わりました。開院当初は,脊髄損傷患者の多発した時代であり,その尿路管理上の問題をメインテーマとして泌尿器科は歩んできたわけですが,最近は脊髄損傷者の初期尿路管理法も確立された感があり,また急性期の脊髄損傷患者の減少もあり,慢性期の脊損膀胱に対する治療および脊髄損傷者の性機能障害に対する治療の充実をはかっています。また,脊髄損傷患者の減少に伴って泌尿器科患者の内訳も一般病院のそれと変わらないものとなっています。
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