病院めぐり
熊本労災病院泌尿器科
工藤 惇三
pp.1081
発行日 1994年12月20日
Published Date 1994/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901358
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八代(やつしろ)市は熊本市の南30km,日本三大急流の一つ球磨川の河口にあります。当院は労働福祉事業団により昭和29年に設立され,現在病床数450,1日外来患者数1,000人で,看護専門学校も併設し,平成元年には臨床研修病院の指定も受けております。しかし労災病院というイメージから医者仲間からもいまだに外傷専門病院と誤解され,残念に思います。泌尿器科は昭和35年より大学院を卒業されたばかりの緒方二郎先生(現大分医大付属病院長)が常勤医として1年間,以後非常勤に20年の長い間通われておりますが,正式には昭和16年4月に筆者が部長として赴任したのがはじまりです。最近は熊本大学より2年ごとのローテーションで常勤医(現在は桑原朋広先生)が一緒に仕事をしてくれていますが,開設後しばらくは一人部長だったために工藤個人商店の傾向が今も続いており,若い先生方には窮屈な思いをさせているようです。泌尿器科の病床数15.1日外来患者数30〜50人ですが,一応日本泌尿器科学会専門医教育施設,また当院に腎内科医がいないため当科を責任科として日本腎臓学会研修施設に指定されております。しかし近くに透析医のいる総合病院のあること,"透析等血液浄化療法は内科医へ"という考えから当科では慢性血液透析は施行しておらず院内発生の急性腎不全例にのみ透析しています。
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