病院めぐり
JR東京総合病院泌尿器科
遠藤 勝久
pp.261
発行日 2000年3月20日
Published Date 2000/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902877
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JR東京総合病院は新宿駅南口より徒歩5分のところに位置しており,外来棟(5階建)と病棟(15階建)からなっている。15階建というとかなり高い建物ではあるが,50階から60階という高層ビルが林立する新宿にあっては,15階建などはごく普通の建物に見えてしまう。それでも高層ビル群の南の端に位置しているため,15階からの眺めは素晴らしい。晴れた日の夕方などは,赤く染まった西の空を背景に富山士,丹沢山塊,そして箱根の山々がシルエットをつくる。毎日人工的なコンクリートジャングルの中で生活していると,こういった景色に心の安らぎを覚える。一方,北東に目を向けるとそこには日本最大(ひょっとすると世界最大)の大歓楽街の万華鏡のようなネオンの世界が広がっている。新宿のもう1つの顔がそこにある。
JR東京総合病院は1911年(明治44年)に鉄道院の職員救済組合立常盤病院として開設された。これは日本初の職域病院で,大正3年には国有直営となり東京鉄道病院と改称,戦後になり昭和33年に制度の改正により中央鉄道病院と改名された。そして,未曾有の国鉄改革を経て昭和62年に東日本旅客鉄道株式会社の直営医療機関になるとともに,健康保険取り扱い機関として一般にも開放され,翌昭和63年にJR東京総合病院と改名して今日に至っている。現在,診療科は24科を数え,医師総数は約100名,病床数は495床の総合病院となっている。
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