増刊号特集 泌尿器科画像診断
Ⅲ.疾患別画像診断
9.前立腺・精嚢疾患
前立腺癌
岡田 謙一郎
1
,
鈴木 祐志
1
,
大山 伸幸
1
,
三輪 吉司
1
Kenichiro Okada
1
1福井医科大学泌尿器科
pp.317-323
発行日 1999年3月30日
Published Date 1999/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902619
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1 はじめに
前立腺癌は急速な高齢社会の到来と,ライフスタイル,おそらく食生活の洋式化にともない近年わが国でも著しく増加している1,2)。この急速な増え方からして,21世紀に入って間もなく,男性の主要な癌死因の1つになることが予測されている3)。
前立腺癌の診断には,前立腺特異抗原(PSA),直腸診(DRE),経直腸式超音波断層像(TRUS)が必須とされ,生検によって確定診断を得るのが通常である。実際,1990年代になってからのPSA測定の普及とTRUSガイド下での系統的生検および標的生検法の進歩はめざましく,近年の症例の増加は,これらによって比較的早期に掘り起こされる機会が増えたことにも由来する4)。
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