病院めぐり
浜松労災病院泌尿器科
山本 新吾
pp.275
発行日 1999年3月20日
Published Date 1999/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902544
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当病院は,県や市および県下産業界の強い要望に応え,労働福祉事業団によって建設された全国で34番目の労災病院である。昭和42年4月に「静岡労災病院」として開院し,昭和60年4月に現在の「浜松労災病院」に改称,平成10年をもって30周年を迎えている。開院当初は,内科,外科,整形外科,脳神経外科,神経内科,皮膚科,泌尿器科,眼科,耳鼻咽喉科,放射線科,理学診療科の11診療科,病床300床を備え,外科系とリハビリテーション部門を中心とした労災医療が中心であった。しかしながら,職業病対策と医療ニーズの多様化に応えるべく,小児科,形成外科,産婦人科,精神科,心臓血管外科,口腔外科,麻酔科を加え18診療科とし,さらにそれらの診療部門の専門分化を行い,病床数も平成元年に400床となった。手術件数は年間3,500件を超え,外来患者数は1日平均1,100人を超える。
開院時の名称のごとく,労災医療に関しては静岡県を対象としており,その特色として産業医活動がある。勤労者の健康管理の一環として企業に医師を派遣する一方,全医師には産業医,労働衛生コンサルタントの資格取得が奨励され,日々,産業医学に関する認識を深める努力がなされている。たとえば,昭和55年以来毎月実施されている工場見学もその1つで,労働現場の現状を知ることにより適切な専門的なアドバイスがなされるよう配慮されている。
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