メディカルエッセイ
Skinner教授のもとでのKock pouchの研修
松島 正浩
1
1東邦大学医学部第2泌尿器科
pp.252
発行日 1998年3月30日
Published Date 1998/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902297
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1985年6月から1年間,私は柳瀬奨学基金の援助によりUniversity of Southern Californiaの泌尿器科(主任:Donald G Skinner教授)へ尿禁制型尿路変向術,Kock continent ileal urinary reservoir法を主とした手術研修のために留学する機会を得ました。Medical Center内に新設されたKenneth Norris Jr.Cancer Hospitalでは月〜金曜日の5日間,主としてKock pouch手術が行われており,時には並列でLieskovsky先生もKock pouch手術を第2手術室で行っていました。
Kock Pouch法は1982年にKockらにより報告されましたが,12例中6例はnipple valve不全のために修復手術が必要でした。Skinnerらは,nipple valve形成に際し,使用する回腸の腸間膜付着部に8cm幅のDeaver窓を形成することにより,nipple valveの不全に対する修復手術の減少に努めました。次いで,Marlex collarによるerosionにもとづく瘻孔からの失禁対策として,collarの材質をMarlexからDexon(PGA meshに変更しました。
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