増刊号特集 術者からみた局所解剖
Ⅳ 女性の骨盤腔と尿道の局所解剖
尿失禁根治術
近藤 厚生
1
Atsuo Kondo
1
1名古屋大学医学部泌尿器科
pp.203-206
発行日 1997年4月30日
Published Date 1997/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902057
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真性腹圧性尿失禁(genuine stress inconti-nence)の病因は(1)膀胱頸部の過剰移動(hyper-mobility)と(2)内因性括約筋機能障害(intrinsicsphincter deficiency)の2つが主要なものであり,それぞれタイプ1/2およびタイプ3と呼称されている。この新しい分類法はMcGuire教授が発見したもので1),その臨床的意義ははかりしれない。すなわち手術術式はその尿失禁タイプに応じて選択しないと,その成功率は低いものになることが判明した。尿失禁根治術を企画する際,重要なポイントは膀胱・尿道・腟周囲の局所解剖を理解するとともに,尿失禁のタイプを鑑別診断することである。
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