Japanese
English
シンポジウム
脊髄損傷における尿失禁対策
Managements for the Urinary Incontinence in Paraplegics
緒方 二郎
1
,
高松 恒夫
2
,
近藤 厚生
3
,
工藤 惇三
4
,
平賀 聖悟
5
,
石堂 哲郎
6
Jiro Ogata
1
,
Tsuneo Takamatsu
2
,
Atsuo Kondo
3
,
Junzo Kudo
4
,
Seigo Hiraga
5
,
Tetsuro Ishido
6
1大分医科大学泌尿器科学教室
2北海道大学医学部泌尿器科学教室
3名古屋大学医学部泌尿器科学教室
4熊本労災病院泌尿器科
5埼玉医科大学泌尿器科学教室
6神奈川県総合リハビリテーションセンター泌尿器科
pp.739-753
発行日 1982年8月20日
Published Date 1982/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203406
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
本論文は1981年11月6日,熊本市で熊本大学医学部池上奎一教授を会長として開催された第16回日本パラプレジア医学会のシンポジウム「脊髄損傷における尿失禁対策」の要旨である。
脊髄損傷を含めた神経因性膀胱患者は尿失禁を伴う頻度が高く,とくに残尿を少なくするために尿道外括約筋切開術などの泌尿器科的処置を受けた患者では,その率はさらに高くなる。これまでの泌尿器科医は上部尿路の保全を考慮するあまり,尿失禁に対しては等閑してきたきらいがある。しかし,患者にとつては排尿困難よりむしろ尿失禁の方がはるかに苦痛で,"たれ流し"になるくらいなら死を選ぶと訴える患者も少なからずいることも事実である。尿失禁に対してなんらかの対策を講ずることは泌尿器科医の義務である。
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.