画像診断
異所性尿管瘤の画像診断
高木 隆治
1
,
野崎 哲夫
1
,
樋口 正一
2
1新潟労災病院泌尿器科
2新潟労災病院放射線科
キーワード:
MRI
,
尿管瘤
,
尿管奇形
Keyword:
MRI
,
尿管瘤
,
尿管奇形
pp.703-706
発行日 1996年8月20日
Published Date 1996/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901882
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患者 23歳,女性。
主訴 発熱,左側腹痛,頻尿排尿痛。
既往歴 1994年12月膀胱炎。
現病歴 1995年11月23日膀胱症状出現。その日の夜より高度の側腹痛と頻尿を合併したため,24日当科を受診した。
初診時現症 体格・栄養状態良好。左側腹部と下腹部に圧痛あり。
初診時一般検査所見 体温37.4℃。検尿:膿尿。C反応性蛋白4.2 mg/dl,末梢白血球9,400/mm3。その他の血液生化学的検査異常なし。
臨床経過 抗菌剤により臨床症状は改善した。種々の画像診断により尿管瘤を伴った左完全重複腎盂尿管と診断した。1995年12月11日,全身麻酔下,右側臥位,腰部斜切開で左上半腎摘除。その後,砕石位とし,下腹部正中切開により膀胱内外に到達し,罹患尿管を全摘除した。その際尿管瘤は可及的切除にとどめた。なお,尿管瘤に伴う尿管口は,膀胱頸部のやや尿道側に開口していた。下極からの正常尿管は末端部を約2cm切除後,尿管膀胱再吻合術(Paquin法)を施行した。
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