画像診断
尿管膀胱移行部狭窄・不完全重複腎盂尿管に発生した尿管癌
沼里 進
1
,
岡本 知士
1
,
野呂 一夫
1
1盛岡赤十字病院泌尿器科
キーワード:
尿管癌
,
尿管奇形
,
尿管狭窄
Keyword:
尿管癌
,
尿管奇形
,
尿管狭窄
pp.1052-1054
発行日 1995年12月20日
Published Date 1995/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901654
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患者 60歳,女性。
主訴 血尿,右側腹部痛。
現病歴 1991年5月上旬から上記症状で6月6日来院。
現症 腹部は平坦で,右側に軟らかい腫瘤が触知された。
検査成績 赤沈;1時間値77mm。検尿;血膿尿。尿細胞診;class V。
画像診断 腹部超音波検査(図1)とDIP(図2)にて両側の高度な水腎症。CT上も尿管下端までの拡張と右不完全重複腎盂尿管の上位尿管に充実性腫瘤(図4)。右経皮的腎盂尿管造影にて陰影欠損像(図3)と腎盂尿より移行上皮癌,class V,左側尿はclass I。骨シンチグラムでは多発の異常集積(図6)を認めた。7月8日開放性手術により右尿管腫瘍切除と右腎痩術を施行し,移行上皮癌,G3, pT4, N2M1であった。
術後経過 術後8日目よりUFTを投与。8月12日退院。翌年2月,骨転移増多,肺転移出現で再入院し,4月14日死亡した。
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