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講座 臨床医のための免疫学・1
最新臨床免疫学の基礎用語
Fandamental Immunologoc Words for Doctor
澤田 滋正
1
Shigemasa Sawada
1
1日本大学医学部練馬光が丘病院内科
1Department of Internal Medicine, Nihon University Nerima Hikarigaoka Hospital
キーワード:
臨床免疫学
,
単クローン抗体
,
遺伝子増幅法
Keyword:
臨床免疫学
,
単クローン抗体
,
遺伝子増幅法
pp.567-569
発行日 1992年7月20日
Published Date 1992/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900626
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免疫学—進歩の歩み
最近の免疫学の進歩は目覚しく,大学卒業後20数年の筆者には隔世の感がある.卒業当時は免疫グロブリンは発見されていたがT細胞,B細胞も区別できない時期で,幼若リンパ芽球が抗体を産生するか否かが問題であった.やがてT細胞,B細胞の表面マーカーが発見され,それぞれの機能が明らかにされ,抗体産生には双方の協同作用が必要であることが判った.その後,T細胞上の抗原認識分子の論争,細胞隔合法による単クローン抗体の開発,T細胞増殖因子(リンフォカイン)の発見,免疫グロブリン遺伝子の再構築の発見,遺伝子工学的手法によるT細胞抗原認識分子の発見,さらには細胞内シグナル伝達分子や,細胞間接着分子の発見と枚挙にいとまがない程の進歩である.この進歩の裏には研究方法,テクノロジーの発展に常に支えられてきている.すなわち,細胞隔合法にはじまり,最近では遺伝子増幅法(polymerase chain reaction, PCR法)などは特記すべきことであるし,臨床研究に欠くことのできない手技である.今回,本誌で企画された「臨床医のための免疫学」シリーズでは,臨床免疫学理解するために必要な手法や用語,さらには最新の情報を紹介する.
本稿では,最近進歩した免疫学に用いられる用語について解説をし,以後のシリーズ理解の一助にした.
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