Japanese
English
綜説
早期前立腺癌に対する監視療法(AS)
Active surveillance for favorable prostate cancer : from the beginning to the present and the future
加藤 琢磨
1
,
土肥 洋一郎
1
,
杉元 幹史
1
Takuma Kato
1
,
Yoichiro Tohi
1
,
Mikio Sugimoto
1
1香川大学医学部泌尿器・副腎・腎移植外科
キーワード:
監視療法
,
AS
,
前立腺癌
Keyword:
監視療法
,
AS
,
前立腺癌
pp.465-473
発行日 2021年6月20日
Published Date 2021/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207262
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要旨
監視療法(AS)は早期前立腺癌に対する標準治療の1つであり,前立腺特異抗原(PSA)検診の普及に伴う過剰診断と引き続く過剰治療に対応するための現実的な対応策として,近年注目を浴びている.ASは悪性度の低い早期前立腺癌に対して即時治療は行わず,PSA,MRI,直腸診や前立腺生検などを駆使して病勢を監視し,進行が懸念される際には時機を逸さず根治療法を行う治療戦略である.監視療法の登場から20年が経過し,癌特異的生存率やQOLなどの中長期成績も報告されるようになった.しかしその一方で,フォローアップ方法の改善,監視療法を行う医師へのインセンティブなど,いくつもの解決すべき課題がある.本稿では,ASの成り立ちからその現況,そして未来への展望について,最新のエビデンスをもとに論じる.
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