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2018年4月19〜22日まで京都市にある国立京都国際会館およびグランドプリンスホテル京都にて,第106回日本泌尿器科学会総会(JUA106,大会長 : 京都大学小川修教授)が開催されました.春光に満ちた古都京都でのJUA106は,第16回アジア泌尿器科学会(16th UAA Congress 2018)と合同開催でした.UAA Congressの日本開催は,1990年に福岡(大会長 : 九州大学熊澤淨一名誉教授)で行われて以来28年ぶりとのことで,アジア各地からの参加や演題発表も数多く,会場の雰囲気も非常に国際色豊かに感じました.日本医科大学の付属4病院や関連施設からの演題も多く,自身の発表を行ったり同志の発表を聞きながら,興味のある講演の聴講に奔走する忙しい学会となりました.会期中に京都市街の風情ある街並みとお店で行われる情報交換会も連日連夜白熱し,非常に有意義な経験となりました.今回,縁もあり会期中通して参加させていただいたため,記憶に残った講演や想いを僭越ながら紹介させていただきます.
今回のメインテーマ“Discover Tomorrow of Urology : 泌尿器科の未来をつかめ”のもと,総会の企画は,日々の臨床や研究に夢を与える内容に富んでいました.古都京都らしい企画として,懐石料理を代表する日本料理店「菊乃井」の村田吉弘シェフの特別公演がありました.JUAの特別公演に料理人の方をお招きする企画は斬新でした.「日本料理とは何か」をテーマに,うまみ成分を中心とした懐石料理の特徴についてのお話で,懐石料理のもつ深みや繊細さに心より感銘を受けました.また,最新の医学研究を知る機会として,京都大学iPS細胞研究所の戸口田淳也先生による疾患特異的なiPS細胞による疾患の病態解明や創薬応用に関する研究のご講演や,京都大学機能微細形態学の斎藤通紀先生によるヒト生殖細胞の誘導研究のご講演は,最先端の医学研究の展望を直に学べることができ,研究医の1人として刺激的な内容でありました.
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