特集 必読! 尿失禁マネジメントの極意
企画にあたって
小島 祥敬
1
1福島県立医科大学医学部泌尿器科学講座
pp.583
発行日 2018年7月20日
Published Date 2018/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206327
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
厚生労働省が平成22年に発表した「国民生活基礎調査の概況」には,国民の症状別有訴者率が記載されています.それによると,頻尿の有訴者率(人口千対)は65歳以上の男性111.9,女性68.3で,特に男性の有訴者率のなかでは,腰痛に次いで第2位です.尿失禁も決して少なくなく,有訴者率は65歳以上の男性32.1,女性46.4で,75歳以上になるとそれぞれ53.2,67.1となります.
2年ほど前,NHK番組「きょうの健康」で,「男性の尿もれ」というタイトルでテレビ出演をさせていただきました.NHKのプロデューサーの話によると,「尿のトラブル」に関するテーマはいつも視聴率がよく,視聴者の関心がとても高いとのことです.市民公開講座でも,「がん」の話題よりは「尿のトラブル」に関する話題のほうが参加者も多く,反響がよいような気がします.「尿のトラブル」は,高齢者の多くが自覚している切実な問題であるためではないかと思います.
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.