特集 この1冊で安心! 泌尿器科当直医マニュアル〈外来編〉
企画にあたって
小島 祥敬
1
1福島県立医科大学医学部泌尿器科学講座
pp.193
発行日 2018年3月20日
Published Date 2018/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206198
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若い先生方にとって,最も緊張する業務の1つは当直業務です.初期研修医の2年間に,内科や救急の初期対応はトレーニングしますが,後期研修医となり泌尿器科医としてスタートしたばかりの先生方にとっては,泌尿器科疾患の救急対応は必ずしも慣れているとはいえず,不安に思うことも多いのではないでしょうか.そこで若い先生方の不安を解消すべく,今回「この1冊で安心!泌尿器科当直医マニュアル」と題し,〈外来編〉と〈入院編〉の2回に分けて,特集を企画させていただきました.
本特集を企画するにあたっては,当直する若い先生方の立場に立って,いくつかの工夫を凝らしました.当直室に電話がかかり救急外来に向かう間,あるいは外来の最中に,さまざまなことを頭の中で駆け巡らせ,適切な判断を下さなければなりません.そんな状況においては,おそらく文章を精読している時間的・精神的余裕などないだろうと想定し,疾患ごとに検査手順や治療手順をフローチャートで記載していただきました.また,すべての疾患ではありませんが,特徴的画像所見や外観所見を入れていただき,診断の一助になるよう考慮しました.さらに,患者さんを入院させるべきかどうかの判断に迷うことがあることも想定し,入院の判断基準も記載していただきました.特に夜中に1人で当直していると,先輩や他科医師に電話をして相談してよい状況かどうか判断に迷うこともあります.その点も考慮し,上級医師や他科医師にコンサルトする際の判断基準についても記載していただきました.そして最後に,疾患ごとに「絶対に見逃してはいけないポイント」について記載していただきました.
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