Japanese
English
綜説
家族性腎癌に対する手術治療
Surgical management of hereditary and familial renal cell carcinoma
逢坂 公人
1
,
横溝 由美子
1
,
蓮見 壽史
1
,
林 成彦
1
,
槙山 和秀
1
,
近藤 慶一
1
,
中井川 昇
1
,
矢尾 正祐
1
Kimito Ousaka
1
,
Yumiko Yokomizo
1
,
Hisashi Hasumi
1
,
Norihiko Hayashi
1
,
Kazuhide Makiyama
1
,
Keiichi Kondo
1
,
Noboru Nakaigawa
1
,
Masahiro Yao
1
1横浜市立大学附属病院泌尿器科
キーワード:
家族性腎癌
,
VHL病
,
BHD症候群
,
腎温存手術
Keyword:
家族性腎癌
,
VHL病
,
BHD症候群
,
腎温存手術
pp.565-572
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205741
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
家族性腎癌はまれではあるが,両側性または多発性に発症する.治療の中心は腎温存手術であるが,腎機能維持の点から多くの症例に対し腫瘍核出術が推奨される.また,一度の手術で複数の腫瘍を切除することもまれではなく,阻血は可能な限り行わないことが望ましい.再度の手術が必要になる可能性があるため,腎門部操作を最低限に留めること,Gerota筋膜は手術終了時には修復することで術後の癒着を軽減させる.家族性腎癌は生涯にわたりフォローアップが必要となり,治療介入時期の判断も含めた正確な診断と外科的技術が求められるだけでなく,治療による腫瘍の制御と腎機能温存のバランスを保つことが求められる.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.