教室だより
産業医科大学泌尿器科学教室
岡村 知彦
pp.840
発行日 1988年9月20日
Published Date 1988/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204839
- 有料閲覧
- 文献概要
産業医科大学(University of Occupational and Envi-ronmental Health,Japan:UOEH)は産業医学の振興と優れた産業医の育生を目的として,1978年4月開学し,我が泌尿器科学教室も同時に杉田教授の下で開設され,今年で満10年になる。病院は翌年7月開院し,教授以下3人のスタッフで,本学卒業生が出るまでは,他大学新卒研修医を加え,細々と診療,教育,研究を続けた。本大学卒業生は,前記した目的のため,卒業と同時に産業医学基本講座の聴講,実習が義務付けられているため,7月1日より初期研修に入り,2年間の初期研修終了後は修学資金との関係もあり,主として産業医,労災病院など一定の決められたコースに進むために,入局者の制限が生じ,研究面では遅れざるを得ない状況であったが,開設以来,小津助教授を中心として,地道に研究活動を続け,今日に至っている。このような状況下で,日本泌尿器科学会第35回西日本総会を,新装なったラマッチーニ・ホールで開催できたことは特筆に値する。
教室の方針は,産業医科大学建学の使命を達成すべく,POS(problem oriented system)を開院以来から採用し,従来疾患中心主義に片寄りがちである医療から,病人を癒やす医療,すなわち患者の立場に立って問題解決に当たる患者中心主義にある。
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.