画像診断
同一腎に発生した重複癌
吉田 和弘
1
,
服部 智任
1
,
川村 直樹
1
1日本医科大学附属病院泌尿器科
pp.468-472
発行日 1988年5月20日
Published Date 1988/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204755
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患者 64歳・男性(会社役員)。
主訴 顕微鏡的血尿。
初診 1987年1月7日。
既往歴・家族歴 高血圧,心房細動にて治療中。
起始および経過 高血圧,心房細動に対し内科的治療中のところ,尿中潜血強陽性を指摘され受診。排泄性腎盂造影では,右不完全重複腎盂尿管および右下位腎盂に陰影欠損像がみられ,尿細胞診ではclass V,移行上皮癌疑いと診断されたため入院となる。
検査所見 血液一般検査・血沈値に異常なく,血液生化学的には尿酸値の軽度上昇がみられたが,腎機能検査および各種腫瘍マーカーも正常であった。尿一般検査では赤血球多数強拡大,また尿細胞診は常に異常細胞が検出された。膀胱鏡検査では膀胱内景に異常を認めなかった。
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