小さな工夫
メッシュ付き切除ループ
荒木 徹
1
,
高本 均
1
,
畠 和宏
1
1倉敷成人病センター泌尿器科
pp.54
発行日 1988年1月20日
Published Date 1988/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204655
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前立腺TUR後数ヵ月経った頃,前立腺床に結石がこびりついて痛みを訴える症例がある。この場合,切除鏡を用いてループで結石をこそげ落すが,前立腺床が深く陥凹していたり,そのままでは排石しそうにない大きさの結石は異物用膀胱鏡で摘出しなくてはならない。切除鏡の先にループで挾んで摘出できれば改めて異物用膀胱鏡を用いる必要はない。しかし,ほとんどの場合一且ループで挾み込んでも抜け落ちてしまう。
こうした経験から,われわれはループに合成樹脂のメッシュを接着剤で貼りつけてみた。メッシュが操作中に外れて膀胱,尿道内に落ちては困る。また,折角シース先端とループの間に結石を挾んでもルーブの先が外へ曲って結石が逃げてはいけない。この2つの理由からメッシュをループにしっかりと接着剤で貼りつけ,同時にループ先が簡単に曲って直角を失わぬようこの部分も接着剤で固定した。
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