文献抄録
小児における体外衝撃波砕石術(ESWL)の経験
pp.907
発行日 1986年11月20日
Published Date 1986/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204374
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上部尿路結石の治療としてのES-WLは,成人では広く普及しているが,小児の場合ではその報告は極めて少ない。著者らは1984年2月から1985年3月までに15例の小児腎結石に対してESWLを施行してその成績を述べている。
症例は3歳から17歳まで,平均12歳の小児腎結石例で,何れも腎部疼痛ないし血尿を主訴としていた。IVPでは11例は正常の腎盂像であつたが,4例は結石による軽度の水腎を呈していた。治療前後の検査では全症例について,尿培養,血球算定,血液生化学的検査を治療直後と3カ月の経過毎に行い,治療後24時間に腹部X線撮影,超音波画像診断を実施した。砕石装置は小児用のH-3Dornier装置で,shock wave num-ber 200〜2,000(平均960)で,15例中の55%は18kV, 33%は20kV,12%は24kV chargeで行つた。治療の回数は,3例が両側腎結石であつたので計18回行つた。治療時間は25〜45分間(平均28分)であつた。
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