小さな工夫
経直腸的超音波断層装置探触子の角度統一法
長谷川 淑博
1
1九州大学医学部泌尿器科学教室
pp.1045
発行日 1985年12月20日
Published Date 1985/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204194
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当科では前立腺疾患の疑われる患者に外来にて経直腸的前立腺超音波断層撮影を施行している。経直腸的超音波断層装置は渡辺ら1)の開発したイス型のALOKA—SSD−500で周波数は3.5MHzを使用している。
従来どおり探触子を肛門より試入し探触子の角度を患者が苦痛を訴えず,しかも膀胱と前立腺が鮮明に描出される角度にしている。この際角度により描出される前立腺の形が著明に変化することは周知の事実である。このことは前立腺癌患者のように同一患者に対して繰り返し前立腺超音波断層撮影を施行する場合,非常に不便である。そこでわれわれは探触子の角度調節つまみに付図に示すような目盛りをつけ,同一患者には同じ角度で超音波断層撮影を施行することにしている。前立腺癌患者をfollowする場合,この方法で5mm間隔に全断面を撮影し,従来のように前立腺全体の体積をパラメーターとするのではなく,最大面積部位の前後径,左右径と面積をパラメーターとして利用している。
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