手術手技
追加発言 2
遠藤 忠雄
1
Tadao Endo
1
1北里大学医学部泌尿器科学教室
pp.695-696
発行日 1983年8月20日
Published Date 1983/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203628
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恥骨後式前立腺摘除術は泌尿器科の代表的手術の一つである。したがつて,多くの先達により練られたこの手術方法の手技は,どの成書に書かれている方法も,あまり基本的には変わりがない。ただ細部での手技は多少個々の術者により異なり,その優劣はつけがたい。したがつて筆者が論評を加える立場ではないが,増田論文に沿つて筆者の方法の主なところを,また若干の文献的考察も加えて追加発言としたい。
麻酔および体位は,低血圧麻酔を推奨する術者もいるが2,5),筆者らは硬膜外麻酔が主である。体位は截石位1)または仰臥位2,3)である。筆者も腰椎部に薄い腰枕を入れた仰臥位で十分と思つている。皮膚筋層切開は下腹部正中切開1,3,4)かPfan—nenstiel incision2,5),で代表される皮膚の弓状横切開で前立腺被膜に到達する。筆者も増田論文と同じPfannenstiel incisionを多用している。
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