手術手技
追加発言・2
北川 龍一
1
Ryuichi Kitagawa
1
1順天堂大学医学部泌尿器科学教室
pp.418
発行日 1982年5月20日
Published Date 1982/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203345
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腎固定術は川口氏も述べているように,それ自身付随的に行われることが多いので,簡便かつ確実でなくてはならない。この点,Deming法は比較的簡単でよい結果を得られるので,私も愛用している術式である。しかしながら,慣れないと腎の固定位置が難しく,また腎が後方の筋膜に密着していないと癒着が不完全となり,せつかくの努力が水泡に帰することもある。
この癒着を確実にするためには術後の臥床期間が長びく傾向がある。また,Gerota's fasciaが弱い場合には十分確実な固定ができない場合も少くない。このような欠点を補うために,われわれは北川法を併用しているが,これによつて腎を正確な位置に固定し,腎と後面の筋膜との癒着を確実に行うことができる。北川は北川法だけで腎固定は十分としているが,われわれはさらにDeming法を併用しさらに腎の固定を確実にしている。
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