手術手技
追加発言 2
加野 資典
1
Motonori Kano
1
1加野泌尿器科医院
pp.765-766
発行日 1984年9月20日
Published Date 1984/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203880
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手術手技的には丸氏の論文と大旨同じであるが,異なる点を二,三あげてみると,S状腸管膜の間を腸内腔へ引き込む際,尿管の支持糸のみを引つぱると,尿管が裂け支持糸より離れる可能性があるので,尿管にネラトンを通し,尿管断端近くでネラトンをしつかり固定し,腸管を貫通させた剥離鉗子に支持糸とネラトンの端をつかみ,尿管をS状腸内腔へ導いている。
尿管をS状腸に縫合する際に大切なことは,余剰尿管断端を切除することである。尿管吻合部の緊張を恐れ,尿管の長さが余剰のまま吻合すると尿管の屈曲の原因になり,水腎症を来すことになる。また吻合部はセミカフにしなくても支障はない。
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