手術手技
追加発言 1
三軒 久義
1
Hisayoshi Sangen
1
1国立大阪南病院泌尿器科
pp.694-695
発行日 1983年8月20日
Published Date 1983/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203627
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前立腺肥大症の開放手術を行う機会が少なくなつてきたが,なかでも恥骨後式前立腺摘除術はさらに減少している。手技的に恥骨上式前立腺摘除術の方がやさしく若い先生方に好まれるからであろう。本法の利点である術後の出血が少なく,術後管理が容易でかつ患者の苦痛が少ないことは,本法の不利な点といわれる術中に出血させやすいことや,手術時間がやや長くかかるということを補つてもあまりあると思われ,恥骨後式前立腺摘除術の愛好者が増えることを期待する次第である。
さて増田先生の手術手技はその豊富な経験にもとづいて改良され,本法の特長を最大限に発揮できるよう工夫されている。私は10年前まではもつぱら恥骨後式前立腺摘除術を行つていたが,その後は恥骨上式に付合うことが多くなつた。しかし過日,南 武先生から「病変のない膀胱に傷をつける恥骨上式を何故そのように多用するのか」とお叱りを受けたが,その通りだと感銘しその後はなるべく本法を行うよう努めている。
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