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緒言
経直腸的超音波断層法1)は,前立腺疾患のスクリーニング検査として有用で,一部では前立腺癌の集団検診への応用も試みられている2)。検査法は比較的容易で,探触子を直腸内に十分挿入した後,5mm間隔でおろしながら,連続して横断像を撮影することにより,再現性の高い前立腺断層像が得られる。しかし,その読影はもつぱら超音波診断の経験を持つ泌尿器科医師によつて行なわれており,多数の症例を扱う場合には,読影する医師の手間が問題となると考えられる。電算機を使用することにより,医師の読影前にある程度の振り分けができれば,この問題の解決の一助となる。また同一症例を複数の医師が検討した場合,意見が分かれる場合もあり,より客観的なパラメーターを求めることも同様に有益なことと思われる。すなわち,今回の試みの第一の目的は,前立腺癌検診のような場合の大量の情報を能率的に処理するシステムの開発であり,第二の目的は,前立腺疾患の補助診断として施行された超音波検査の結果を,より客観的なデータとすることである。
Microcomputer digitizer system was used for the analysis of the ultrasonogram of prostate obtained by transrectal radial scanning. Expected weight of prostate, A-P/R-L ratio and presumed circum area ratio were comparatively higher in prostatic cancer and B.P.H. than in prostatitis or normal control. A new parameter of ellipse deformity degree was the lowest in B.P.H. Combined analysis of these four parameters was effective to distinguish prostatic cancer from other three groups.
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