巻頭言
計量診断について
安井 昭二
1
1山形大学医学部第1内科
pp.757
発行日 1982年8月15日
Published Date 1982/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204052
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電子計算機を利用した計量診断は,心電図・心音図自動診断を始めとして,呼吸機能検査・血液生化学自動分析・血球計算・細胞診などの分野で行なわれつつある。今や望むと望まざるとにかかわらず,自動計測は病院における省力化・合理化のため,更には医学の進歩に対応して日常診療情報をより多く使用し診断を進めるためにも利用されている。
心電図の自動診断の始まった頃,医師の診断を人間でない機械にまかせてよいのかを問題として,論議がかなり長い間つづけられたのも記憶に新しい。診断は医師の尊厳を象徴するもので,医師以外の何物も侵すべからざる領域と考えられていたものである。
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