講座
腫瘍と免疫(11)—非特異的免疫療法の現状(細菌類およびその製剤)
漆崎 一朗
1
Ichiro Urushizaki
1
1札幌医科大学第四内科
pp.1053-1058
発行日 1980年11月20日
Published Date 1980/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203047
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はじめに
最近もつとも注目され,臨床的にも応用されているのは非特異的免疫療法である。種々の免疫adjuvantを用いて癌患者の免疫機能を非特異的に亢進させ,かつ腫瘍抗原に対する免疫応答を増殖しようとするものである1〜3)。免疫adjuvantとして第1表に示す種々の細菌や菌体成分,核酸,合成nucleotide,植物多糖体,ビタミンA,E,CoQなどの脂溶性ビタミン,levamisole,diketocoriolinB,secalonic acidなどの合成品,抗生物質などがある。これら多種多様の試みのうちで,実際に人癌に対する免疫療法として用いられている現状を述べてみたい。
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