講座
臨床統計入門(12)—相関関係
杉田 暉道
1
1横浜市立大学医学部公衆衛生学教室
pp.1123-1126
発行日 1978年12月20日
Published Date 1978/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202658
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1.相関
一般に親が頭がよいときには,その子供も頭がよいといわれている。いま50名の父親について,中学1年のときの国語の成績を調べ,それぞれの親の子供について同じく中学1年のときの国語の成績を調べて,親の成績と子供の成績との間にある関係が見いだされたときには,親と子供の成績の間には相関または相関関係があるという。
これをもう少し厳密にいうと,1組の変わる値があって,一方の値が変わるにつれて,他方の値も変わるという場合,たとえば身長が1.1倍,1.2倍,1.3倍……と変われば,体重も1.1倍,1.2倍,1.3倍……と変わるというような関係があれば,この1組の変わる値の間に相関または相関関係があるといい,これをグラフ用紙の横軸に身長,他方の縦軸に体重をとつて,図を描けば第1図(a)のように直線になる。
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