Urological Letter
前立腺肥大症患者には完全検査を/Goodwinの思いで話
pp.233,279
発行日 1978年3月20日
Published Date 1978/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202515
- 有料閲覧
- 文献概要
75歳の尿毒症の白人(BUN110mg%)が何年もの前立腺肥大による尿閉の症状のために紹介されてきた。前立腺は明らかに肥大していた。カテーテルを入れてみたら1,000mlの残尿があつた。大量の点滴静注式腎盂撮影でも腎盂の描出は貧弱であつた。膀胱鏡検査でカテーテルを入れてみると両側尿管ともに上1/3と中1/3との境の高さで正中線上の腹部腫瘤による圧迫閉塞のあることがわかつた。動脈撮影をしてみると前記腹部腫瘤は非常に大きい大動脈瘤であることを知つた。手術的にこの大動脈瘤を摘除したあと,患者は膀胱に留置カテーテルを付けて退院した。
6週後にBUNはすでに正常値に復していたし,IVPでも腎も尿管も両側とも正常であつた。そこでTURで肥大前立腺を切除した。
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.