病気のはなし
前立腺肥大
田崎 寛
1
,
実川 正道
1,2
1慶応義塾大学泌尿器科
2国立栃木病院泌尿器科
pp.798-803
発行日 1980年10月1日
Published Date 1980/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202137
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我が国における人口構成の高齢化に伴い,前立腺肥大症は急激に増加している.従来,前立腺肥大症に限らず前立腺疾患は,日本人や東洋人には少ないものと信じられてきた.しかしながら前述の高齢化社会の出現と医療制度の社会化,さらに生活ことに食事の変化は,前立腺肥大症ならびに前立腺がんの急増に関与したものと考えられる.
前立腺肥大症は本来,老人の病気であるためにその診断と治療に関しては,老人医学の中の一つとして特に手術の適用に関しては問題が少なくない.ここでは具体的な症例をあげその臨床検査成績,治療方針の決定,術後治療後の経過などの検討を通じこの疾患の認識を新たにさせたいと思う.
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