Urological Letter・157
恥骨上膀胱瘻へのCampbell's Trocarの応用
pp.75
発行日 1974年1月20日
Published Date 1974/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201751
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今までは膀胱内へ十分な太さのドレナージチューブを恥骨上部から入れることは難しかつた。しかし,BardCatalogur #488の26FのCampbellのSuprapubictrocarが最もこれに適している。このTrocarの側管からは#22F,5mlのバルーンカテーテルを入れることができる。
適応症としては経尿道的にカテーテルを入れることが好ましくない例で,しかも肥満体でなく,膀胱が充満された場合が望ましい。局所または全身麻酔のどちらを用いてもよい。まず初めに恥骨の上縁から上方5cmの処に小さい皮膚切開を行ない,#20の腰椎麻酔針を下方に向け,充満した膀胱の中に注意深く穿す。スタイレットを抜いてみて尿が噴出したら,急いでスタイレットを一旦元に戻しておく。ついで,針のすぐ下でメスを用いて直腹筋膜を切開する。次に,この針を導子としてTrocarを刺入する。このとき常に針の下側で針に接しながら刺入する。そしてTrocarの先が拡張している膀胱内に入つたと感じた時,導子として用いていた針を抜去する。
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