Urological Letter
会陰・恥骨後膀胱瘻術,他
pp.209,214
発行日 1973年3月20日
Published Date 1973/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201575
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会陰部手術または尿道下裂の手術中に,ときには,一時的膀胱瘻を併用した方が良いことがある。こういう時には,長い鋭角に曲つた物を会陰部尿道から膨らましておいた膀胱内に入れ,腹壁を突き上げておき恥骨後部でその物の先端に向つて腹壁と膀胱を切開することによつて容易にかつ素早く目的を達することができる。ついで恥骨上カテーテルを膀胱内に引き込みその部に固定することができる。
実施に当つては,恥骨後部にある腸管を押しのけておくために,必ず膀胱は常に少しく過剰目に膨らましておく。腸管損傷は,その患者が前に膀胱周囲に外傷を受けていたり,膀胱切開や恥骨周囲の溢流を経験しているような場合に起こりやすい。したがつてこの手術を行なう際には膀胱を過剰に膨らましておくことが必要である。
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