私の工夫—手術・処置・手順・43
鏡視下手術におけるblunt trocarの挿入時の長鼻鏡の応用
青柳 光生
1
Mitsuo AOYAGI
1
1国立千葉病院麻酔科
pp.739
発行日 1998年6月20日
Published Date 1998/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903203
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われわれは後腹膜腔に対する鏡視下手術に最初blunt trocarを挿入するが,trocarの挿入の際に長鼻鏡を用いることで,必要最小限の皮膚切開のもとに安全かつ良好な視野のもと容易に後腹膜腔に到達しているので紹介する.
全身麻酔下で側臥位をとり,腸骨稜の直上で体躯を折り曲げ側腹部を伸展させる.皮膚割線に従いtrocar挿入に必要なだけの皮膚切開をする.一般的には筋鉤にて視野を作り切開剥離をすすめるが,これでは助手が術野を覗けば術者は見えず,術者が覗けば助手には見えない.またtrocar 1本分の深部での筋鉤の操作は難しく,その中での剥離や切開はなお難しい.
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