Japanese
English
特集(増刊号の)5 尿路・性器疾患の化学療法(感染症と腫瘍)
Ⅲ.尿路・性器悪性腫瘍の化学療法
ウィルムス腫の化学療法
Chemotherapy of Wilms' Tumor
渡邊 至
1
Itaru Watanabe
1
1東北大学医学部第2外科学教室
1Ⅱnd Department of Surgery, Tohoku University Shool of Medicine
pp.203-212
発行日 1972年12月25日
Published Date 1972/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201533
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
小児の悪性腫瘍で白血病,脳腫瘍を除いたもの,すなわち小児外科でとり扱う悪性腫瘍としてウィルムス腫は神経芽腫,悪性リンパ腫に次いで発症頻度の高いものである。昭和45年の全国集計をみると1),15歳以下の小児に発生した悪性腫瘍971例のうち,白血病467例,悪性リンパ腫56例,脳腫瘍99例,神経芽腫94例,ウィルムス腫53例,網膜芽細胞腫46例……となつており,ウィルムス腫は全体の5.5%を占めている。
乳幼児腹部の悪性腫瘍に限ると,ウィルムス腫は32〜44%2)を占め,神経芽腫,小児肝癌と並んできわめて重要な小児外科疾患である。
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.