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特集(増刊号の)5 尿路・性器疾患の化学療法(感染症と腫瘍)
Ⅲ.尿路・性器悪性腫瘍の化学療法
膀胱腫瘍の化学療法
Chemotherapy for Bladder Tumors
小川 秀弥
1
Hideya Ogawa
1
1日本医科大学泌尿器科学教室
1Department of Urology, Nippon Medical School
pp.213-220
発行日 1972年12月25日
Published Date 1972/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201534
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はじめに
"癌を薬剤で治癒させる"ということが癌化学癌法の理想であることはいうまでもない。
近年,感染症に対する化学療法はめざましい発展をとげたが,癌に対する化学療法も1964年にNitrogen Mustardの有効性が報告されて以来1),今日に到るまで種々の抗腫瘍剤が開発され,改善されて徐々にではあるが進歩しつつある。しかしながら現在用いられている抗腫瘍剤はいずれも副作用が強く,その有効量を系統的に投与することは不可能である。したがつて現段階では,化学療法のみで腫瘍を根治させることははなはだ困難なことであり,手術や放射線療法との併用治療が行なわれている。
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