パネルディスカッション 副腎外科における最近の進歩と問題点・1
副腎腫瘍レ線診断における最近の進歩
渡辺 泱
1
Hiroki Watanabe
1
1東北大学医学部泌尿器科学教室
pp.889-895
発行日 1970年10月20日
Published Date 1970/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201010
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私達の教室では,1956年以来本年3月までの15年間に85例の副腎手術を施行したが,副腎疾患の数は年を追うごとにますます増加している。中でも原発性アルドステロン症ののびは著しく,私達は32例を経験しているが,現今ではかなりありふれた病気であるとさえ考えられるようになつてきた。それとともに副腎レ線診断の分野においても,さらに一層の発展が要請されている。
本日,私に与えられたテーマは副腎レ線診断の最近の進歩ということであるが,話の都合上,まず従来より広く用いられてきた気体注入法すなわちPRPまたは気腎法を中心に各疾患における腫瘍陰影の特徴を述べ,その後で最近進歩した分野である副腎の血管造影法について触れたいと思う。
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