今月の主題 胃粘膜下腫瘍
綜説
胃粘膜下腫瘍のレ線診断
増田 久之
1
,
井上 修一
1
,
荒川 弘道
1
1東北大学医学部山形内科
pp.931-942
発行日 1966年12月25日
Published Date 1966/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111996
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Ⅰ.はじめに
胃の良性腫瘍,ことに粘膜下腫瘍は無症状に経過することが多く,また上腹部痛,吐血などを訴え,あるいは腫瘤を指摘され,胃癌と診断されて,術後に粘膜下良性腫瘍と判明するので,まれなものとされていた.しかし最近ではレ線や内視鏡検査法が発達し,細胞診も進歩をとげ,また胃集団検診が行なわれるようになって,無症状のものが発見され,粘膜下良性腫瘍の報告例が増加している.われわれの集計によれば,わが国では昭和36年までに胃筋腫は91例の報告があったが1),昭和41年3月までの報告は245例に達し,最近数年間の報告例は著しく多くなっている.
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