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特集(増刊号の)2 腎不全
Ⅳ.腎不全の対策
4.腎移植
本邦における腎移植の成績—特に泌尿器科領域における臨床例の集計
Result of the Renal Transplantation in Japan
北川 龍一
1
Ryuichi Kitagawa
1
1東京大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.223-231
発行日 1969年12月25日
Published Date 1969/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200836
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はじめに
腎不全の治療のためにJaboulay1)がはじめてヤギおよびブタの腎を人に移植して以来すでに半世紀が過ぎた。更にBostonのMurray2)らが1963年より世界の腎移植例を集計しはじめてから,1968年までに1741例が登録され,その詳細な分析がなされている。
一方,本邦においては,1956年楠,井上ら3),が急性腎不全患者の大腿部に特発性腎出血患者から摘出した腎を移植したのを嚆矢とし,その後,1964年木本誠二教授4)が慢性腎不全患者に,患者の妻の腎を移植して以来,内外の情勢につれてにわかにこの方面の研究がすすみ,外科および泌尿器科系領域において次々と臨床例が報告されるに至つた。
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