シンポジウム 前立腺癌の治療と予後・1
Estrogen大量投与療法・下垂体組織内照射療法・副腎剔除療法
片山 喬
1
Takashi Katayama
1
1千葉大学医学部泌尿器科
pp.440-443
発行日 1969年6月20日
Published Date 1969/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200688
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Ⅰ.緒言
前立腺癌はそのホルモン依存性の故に従来癌の中では比較的予後のよいものと考えられ,除睾術,Estrogen療法などの抗男性ホルモン療法が一般に広く行なわれている。しか1959年に市川の集計した本邦前立腺癌患者の予後調査によれば,5年生存率は30.8%と必ずしも予後の良いものとはいい難い。そこで著者は本シンポジウムを機会に当教室において昭和24年以後経験した前立腺癌107例の予後を調査し,統計的観察を行なつたので,その結果を報告するとともに,Estrogen大量投与の循環系に及ぼす影響,またとくに教室で行なつている下垂体組織内照射法および副腎剔除術の効果と予後について述べてみたい。
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