尿路外傷の最近の傾向および統計的観察

Statistical Review on Injuries of the Urinary Tract during the Period of 3 Years 1964 to 1966 in Japan

　近年，交通の輻輳と産業の殷盛，各種スポーツの発達に伴い，不慮の事故による外傷が社会問題化するようになり，災害外科が重要視されつつあるが，泌尿器科領域における外傷についても，必然的に深い関心が示されるようになつてきている。

　われわれは本邦における尿路外傷の現況を知るため，全国の大学および一部の主要総合病院を煩わし，アンケートにより，昭和39年1月より同41年12月までの3年間における，医療行為によるものを除いた尿路外傷患者について，調査を行なつた結果に基づき，統計的観察を行なつたのでここに報告する。

　本調査に当り，各大学，主要総合病院69機関の御協力を得て貴重な資料を頂いた。

　末尾に記して感謝の意を表する。