Japanese
English
新薬治験
尿路感染症に対するHippramine (R−657)の使用経験
CLINICAL EXPERIENCE OF HIPPRAMINE (R-657) ON URINARY TRACT INFECTION
大堀 勉
1
,
神崎 政裕
1
,
依田 丞司
1
Tsutomu OHORI
1
,
Masahiro KANZAKI
1
,
Shyoji YODA
1
1岩手医科大学泌尿器科
1Department of Urology, Iwate Medical University
pp.383-384
発行日 1968年5月20日
Published Date 1968/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200407
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- Abstract 文献概要
最近,新しい抗生物質がつぎつぎと多数出現し,尿路感染症の治療は著しい進歩をとげている。しかし一方,抗生物質の発達に伴なつて耐性菌の増加,菌交代現象,副作用等の問題があらわれ,各種抗生物質の発達した今日においてもなお治療困難な感染症を経験している現状である。したがつてさらに新しい抗生物質の出現が望まれるわけであるが,また抗生物質とは全く作用機序の異なつた薬剤が考慮され,この意味からホルムアルデヒド系薬剤が再認識されてきた。
今回大日本製薬株式会社より提供されたHippramine(R-657)は,Methenamineの馬尿酸塩で,1895年Nicolaierによつて尿消毒剤として使用されているが,他の抗生物質や抗菌剤と全くタイプの異なるものであり,しかもすぐれた特徴を有し,とくにKlebsiella,Proteus, Pseudomonas等による難治性の感染症に有効であるとされている。
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