特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療
7 腫瘍
その他の腫瘍
098 尿膜管腫瘍
初鹿野 俊輔
1
,
小山 政史
1
,
上野 宗久
1
1埼玉医科大学国際医療センター
pp.281-282
発行日 2013年4月5日
Published Date 2013/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103167
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1 概念・病因
尿膜管癌は膀胱癌の1%以下の頻度であり,組織学的には80%以上が腺癌である。好発年齢は50歳前後と膀胱癌より若年に多く,男女比2~3:1と男性に多い。症状としては血尿が最多で,ほかに膀胱炎症状・下腹部不快・下腹部腫瘤などがある。しかし自覚症状は比較的に乏しいために診断時には進行期であることが多く,組織学的に悪性度の高いものが多いことから,予後不良な疾患とされている。また悪性腫瘍の中でも比較的転移は少なく,局所浸潤傾向が強いのが特徴である。再発様式としては局所再発が遠隔転移より多い。転移先部位としては,肺・肝・骨・大網・骨盤リンパ節などがある。
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