Japanese
English
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尿膜管腫瘍の2例
TWO CASES OF URACHAL TUMOR
品川 猛
1
,
浜田 稔夫
1
,
村上 憲一郎
1
Takeshi SHINAGAWA
1
,
Toshio HAMADA
1
,
Kenichiro MURAKAMI
1
1大阪市立大学医学部皮膚泌尿器科教室
1Department of Dermato-Urology, Osaka City University Medical School
pp.199-202
発行日 1964年2月1日
Published Date 1964/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203710
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I.はじめに
膀胱頂部から臍に至る索状構造物である尿膜管の発生起原については,Begg1)およびRossi2)等の研究によって上皮性管腔を有する独立した構造であり,それが一生涯存続することが報告されている。それ故これより腫瘍の発生する可能性は十分にあり,更にその解剖学的位置より早期に発見することはかなり困難で,而も普通の膀胱腫瘍と比較して予後を異にしており,殊にムチン分泌著明な粘液癌では不良である。
本腫瘍に関する報告は1931年Begg3)が44例を蒐集して詳細な文献的考察を行ない,1945年にはHayesら4)は45例を蒐集しており,1951年Hu—rwitz5)は自家症例2例を加えた54例について報告し,Garveyら6)は49例について考察を加え,自験例1例を追加している。
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