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特集 薬剤投与と泌尿器科的副作用―泌尿器科医の必須知識
乏尿・腎不全をきたす薬剤―薬剤性腎障害
Drug-induced nephropathy
半羽 慶行
1
,
重松 隆
1
Yoshiyuki Hanba
1
,
Takashi Shigematsu
1
1和歌山県立医科大学腎臓内科
キーワード:
薬剤性腎障害
,
急性腎障害(急性腎不全)
Keyword:
薬剤性腎障害
,
急性腎障害(急性腎不全)
pp.575-581
発行日 2012年7月20日
Published Date 2012/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102854
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要旨 わが国には現在,数万種類の医薬品が存在するといわれるが,大半の薬剤が腎臓を経由した尿を排泄経路としているため,すべての薬剤が腎障害を惹起し得るといっても過言ではない。薬剤性腎障害の最も重篤な症候は急性腎障害(急性腎不全)である。薬剤による腎障害の治療は,原因薬剤の投与を中止することであるが,腎障害の原因薬剤を中止することにより,本来の治療は中断を余儀なくされ,治療効果の減弱や入院期間の延長にもつながる。そのため薬剤の投与には注意を払う必要があり,脱水や併用薬剤を考慮して急性腎不全の発症を予防するとともに,薬剤投与後は,腎機能や尿所見の推移を注意深く観察する必要がある。
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