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第106回米国泌尿器科学会総会(AUA annual meeting)は,2011年5月14~19日にかけてワシントンDCにて開催されました。言うまでもなく東海岸に位置する米国の首都です。5月14日の成田空港51番ゲートには泌尿器科の先生方が大勢おられ,すでに学会場のような? 感じでした。また機内では偶然に慶應義塾大の城武先生がとなりの席となり,ともに米国に向かうこととなりました。私たち直行組のワシントン・ダレス空港での入国は大変スムースでした。しかし,シカゴでの乗り換え組は入国に2時間近くかかるなどやや手間取ったようです。
学会でのトピックはいくつかありましたが,その1つは前立腺癌に対する免疫療法だと思われます。そのような中,Steven Rosenberg先生による養子免疫療法についてのプレナリーセッションでは,メラノーマとサルコーマにおける最新の臨床試験の結果や今後の展望が述べられていました。また,前立腺癌ではほかに抗RANKL抗体であるDenosumabの第三相試験の結果が発表されました。PSA値が上昇しているホルモン療法抵抗性前立腺癌患者で,骨転移は認められない男性1,434人を対象とした試験です。骨転移なしの生存期間の中央値は,プラセボ群に比べDenosumab群で4.2か月長く(25.2か月と29.5か月),初回骨転移までの期間はDenosumab群で3.7か月長いという結果でした。本邦への導入が期待されます。ほかにはAbirateroneが4月にFDAに認可されたばかりですが,ドセタキセル抵抗性の1,195例のCRPCに対する第三相臨床試験の結果が発表されておりました。全生存期間はAbiraterone+プレドニゾロン群は14.8か月で,プレドニゾロン投与群は10.9か月との結果でした。また,会場を出たところの大きな垂れ幕が大変目立っておりました。こちらも本邦への導入が期待されます。
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