特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅰ 尿路内視鏡手術
■経尿道的尿管砕石術(TUL)
016 バルーン拡張術後にすぐにTULを行ってよいか
荒川 孝
1
,
越田 竹朗
2
,
山下 英之
2
,
大東 貴志
2
Takashi Arakawa
1
,
Takeo Koshida
2
,
Hideyuki Yamashita
2
,
Takashi Ohigashi
2
1国際医療福祉大学三田病院尿路結石破砕治療センター
2国際医療福祉大学三田病院泌尿器科
pp.57-59
発行日 2011年4月5日
Published Date 2011/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102261
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Q TULを開始した症例。強い尿管狭窄のため尿管鏡が挿入困難である。バルーン拡張術を行い,すぐにTULを行ってよいか。それとも,拡張術のみ行い,TULは後日に延期したほうがよいか。
[1]概 説
TULにおいては結石が目視できる位置まで尿管鏡が届かなければ,いかなる処置も行ってはならない。ブラインドでバスケットカテーテルを用いることはガイドラインでも禁じられている1)。したがって,結石より遠位の尿管に狭窄が存在すると判断された症例では無理をせずにTULは中止とし,尿管の拡張を行ってから,後日改めてTULを予定するのがよい。
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