増刊号特集 泌尿器科外来診療—私はこうしている
Ⅷ.Day Surgeryの現況と実際
尿路結石症の手術(ESWLとTUL)
荒川 孝
1
Takashi Arakawa
1
1相模台病院尿路結石破砕治療センター
pp.339-342
発行日 2000年3月30日
Published Date 2000/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902951
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1 はじめに
ESWLは15年前に国内に導入された。第1世代の結石破砕機(以下,破砕機)であるDornier社製のHM−3(以下,HM−3)はESWL施行の際に硬膜外麻酔,脊椎麻酔ないし全身麻酔などの強い麻酔が要求された。以後,改良を加えた第2世代,第3世代の破砕機が多数開発されたが,大きな相違点は柊痛を軽減したことである(表1)。坐薬,筋注,静注で疼痛管理ができ,無麻酔治療が可能になったことにより,麻酔科医の助力を借りずとも泌尿器科医が1人でday surgeryが可能となった。この坐薬,筋注,静注での疼痛管理は便宜上無麻酔として扱われている。果たして現況はどうであろうか。また,day surgeryの問題点はどこにあるのであろうか。
本稿では,手技や治療のtime tableに関する事柄は省略し,ESWLを施行する各施設へのアンケートの結果を基に,day surgery自体を考察することとする。また,TULについてはあとにアンケートの結果を示すが,無理にday surgeryを選択すべきではないと判断した。
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