書評
「プロメテウス解剖学 コア アトラス」―坂井建雄 監訳/市村浩一郎,澤井 直 訳
小林 靖
1
1防衛医科大学校・解剖学
pp.985
発行日 2010年12月20日
Published Date 2010/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102165
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『プロメテウス解剖学アトラス』全3巻の日本語版がそろったのは昨年のことだったが,このたび,その3冊の中から厳選された図版を集めた『プロメテウス解剖学 コア アトラス』の日本語版が刊行された。
『プロメテウス解剖学アトラス』は,第1巻が出版されたときからその図の質の高さが評判であった。従来のデジタル化された図は,その質感がややもすれば抽象的で滑らかすぎ,模式図としてはよくても実物と照合しにくいきらいがあった。プロメテウスの図は自然かつ精緻なテクスチャで描かれており,初学者にも実物を想像しやすく学習に好適である。また,デジタル化されているが故にさまざまな器官系を自在に抽出して相互の位置関係を示すことが可能となり,専門家にも新しい視点を提供してくれるような図が多く掲載されていて,実務に十分役立てることができる。
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