病院めぐり
JA尾道総合病院泌尿器科
森山 浩之
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1JA尾道総合病院泌尿器科
pp.1031
発行日 2010年12月20日
Published Date 2010/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102177
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尾道市は広島県南東部に位置し,瀬戸内海に臨む市です。古くから,海運による物流の集散地として繁栄してきました。戦火に見舞われることもなかったため,西の小京都と呼ばれるほど多くの大小の寺が今もなお点在しています。北側の山と南側の海(尾道水道)に挟まれているため平地が少なく,山肌に住宅や寺が密集しており道路も狭隘で傾斜するものが多く,「坂の街」といわれるゆえんとなっています。1999年5月には,愛媛県今治市と西瀬戸自動車道(愛称:瀬戸内しまなみ海道)の開通により陸路でつながり,自動車,原付,自転車,徒歩などいずれの手段でも海峡を渡って行くことができるようになりました。また,山陰へは尾道松江道路が建設中で,尾道市は正に山陽,山陰,四国を結ぶ交通の要所になります。
JA尾道総合病院は,1957年11月,診療科目9科,病床数280床(一般130床,結核150床)にて開院しました。現在では23診療科,442床となり,臨床研修指定病院,地域周産期母子医療センター,小児救急拠点病院,災害拠点病院,地域医療支援病院などの指定を受け,広島県東部地区の基幹病院として地域の医療保健福祉に貢献しています。また,2006年8月には当地区で唯一の国の地域がん診療連携拠点病院に認定され,2008年4月からはDPC対象病院にも参加しています。このような診療内容の進歩・発展に反して,病院の建物は老朽化すると同時に,長年にわたって医療制度の変更に合わせて増改築を繰り返してきた結果,複雑な構造の利便性の悪い病院となってしまいました。
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